身分証提示による本人確認は、ネットカフェ利用者を犯罪者扱いするものである
by potlatch on 3月.02, 2010, under New!! ネットカフェ規制, タウン情報
けいさつウォッチャー?から檄文が届きました!
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身分証提示による本人確認はネットカフェ利用者を犯罪者扱いするものである!
ネットを使う全ての諸君に訴える!
本人確認について条例案では下記通り(4条の1)である。
【(前略)、運転免許証の提示を受ける方法その他の公安委員会規則で定める方法により、当該顧客について、氏名、住居(本邦内に住居を有しない外国人で公安委員会規則で定めるものにあっては、公安委員会規則で定める事項)及び生年月日(以下「本人特定事項」という。)の確認(以下「本人確認」という。)を行わなければならない】
具体例としてあげられている運転免許証は身分証と認め、その他は公安委員会規則で定める、とあることから、議会審議の中か、条例通過後でないと「本人確認」に必要な「身分証」に何が該当するかは分からないだろう。
以下に、身分証明証提示による本人確認がいかに悪質か、説明する。宿泊できる場所ということで、類似する旅館業法の6条には以下の規定がある。
【営業者は、宿泊者名簿を備え、これに宿泊者の氏名、住所、職業その他の事項を記載し、当該職員の要求があつたときは、これを提出しなければならない。
2 宿泊者は、営業者から請求があつたときは、前項に規定する事項を告げなければならない。】
ここでは、身分証を提示しての本人確認までは必要とされていない。営業者が請求しないかぎり告げる必要もない。
なんで旅館業法で認められている以上の規制を、ネットカフェでされなければいけないのか。ふざけるな。
なぜ、こうなったのかは警察の資料に書いてある。
平成21年10月16日生活安全総務課が出した「インターネットカフェ等の現状と有識者懇談会の開催について」から引用する。
(警察の文章)
インターネットカフェ等に対する防犯対策については、これまで、各署において「インターネットカフェ等連絡協議会」を設立するとともに、ハイテク犯罪対策総合センターにおいて事業者等との連絡会議を開催するなど、事業者の取組みを指導、支援する等の対策を推進してきた。
(意見)
こんなの嘘。知り合いに情報公開で入手させたハイテク犯罪対策総合防止センターによる「インターネットカフェ連絡協議会等設置状況」によれば、91ある協議会のうち、2005年設立が1、2006年設立が1、2007年設立が8、2008年設立が7と、活動歴が1年以上ある協議会は17しかない。
残りは全て2009年設立で3月設立が6、4月設立が25、5月設立が16、6月設立が21、7月設立が3、8月設立が2件と、大部分が設立してから半年程度しか立っていない、設立まもないものが大多数を占める。
けいさつよ。こんな短期間で事業者の取組を指導や支援したなんて偉そうな口をたたくな。
(警察の文章)
しかしながら、事業者における本人確認、利用記録の保存等の導入が進まず、他方、インターネットカフェ等の匿名性を悪用した犯罪等が続発しており、都民の安全・安心が脅かされている状況にある。
(意見)
「事業者における本人確認、利用記録の保存等の導入が進まず」というのは、日本複合カフェ協会が
【利用者の身元を確認するため、「会員制度」を義務づけたところ「入店時の利用者確認をすると客が利用確認のない店舗へ流れていく。」「入店時手続きや姦淫管理等の負担が増える」等の理由で、協会から脱退する店舗が都内で増加にするに至った(都内における事業者による協会加盟率は、平成20年8月末では36.6%であったのに対し、本年8月末では33.2%である)】
と有識者懇談会報告書にも書いてあるが、その原因は旅館業法でもましてや風営法でも定められていない、利用者の本人確認を導入しようとごり押しした日本複合カフェ協会がバカだからであり、こんなのそれこそ日本複合ネットカフェ協会の自己責任だろうが。
けいさつはなんで日本複合カフェ協会の肩を持つんだ。新たな天下り先にでも考えているのか。
そして、【都民の安全・安心が脅かされている状況】などといった理屈は、安全・安心まちづくり条例の改悪などでも使われたレトリックでこれまた大嘘。
【全刑法犯及び重点犯罪の認知件数がいずれも本対策の開始から6年連続して減少しました。さらに、平成20年の年初から増加傾向にあった「振り込め詐欺」については、撲滅に向けた総合的な対策により、認知件数が大幅に減少し、検挙件数が増加するなど、着実に成果があがっています。】byグラフ 警視庁2009
犯罪認知件数が減っても犯罪に対しての都民の不安は減っていないなど、屁理屈にもツッコミをいれておくぞ。生活文化スポーツ局の都民生活に関する世論調査では、平成16年から6年連続で治安対策への要望が一位というけど、平成16年62.1%、平成17年62.5%、平成18年61.4%、平成19年57.6%、平成20年54.0%、平成21年55.2%と、2006年をピークに犯罪が減少傾向なのは明らかじゃないか。
(警察の文章)
そこで、インターネットカフェ等を「犯罪のインフラ」にさせることなく、都民が安心して利用することができる環境をつくるため、今般、有識者による懇談会を開催して、インターネットカフェ等の問題点、今後の対策の在り方等について幅広い視点から検討いただくこととした。
(意見)
インターネットカフェが犯罪のインフラというならその証拠を見せてみろ。別添資料1の「インターネットカフェ等において行われたハイテク犯罪」の実例は、全て本人確認をしていないネットカフェからの事例であり、本人確認しているネットカフェの事例もなければ、自宅などの回線の事例もない。ネットは怖いと思わせる印象操作以外の役には立たないだろうが。こんな恣意的なデータでネットカフェを規制するな。
ついでに言うと有識者懇談会の人選も何だ。
座長は、治安関係には必ず顔を出す前田雅英(警察庁の総合セキュリティ対策会議委員もしてるのか)、委員は警視庁嘱託弁護士の長尾敏成、銃規制について話し合う有識者らによる懇談会に参加した藤原靜雄、「もっと安全・ほっと安心・さわやかTOKYO」でパネリストをやった田中雅美、最後に、旅館業法でも風営法でも定められていない本人確認を動員して失敗した日本複合カフェ顧問の若松修と、前田と長尾はズブズブで、他の連中だって何らかの形でけいさつにかかわった連中ばかりじゃないか。
この人選のどこから「幅広い視点」が出てくるんだよ。けいさつ寄りの視点=ネットカフェは「犯罪のインフラ」なんていう決めつけが出てくるだけじゃないか。
ネットカフェ利用者の諸君。ここまでバカに黙っていていいのか。
ディストピアTOKYO(http://street.chikadaigaku.net/)に告知される行動に参加しよう。
東京都に直接怒りをぶつけたい人には都民の声総合窓口を利用しよう。
(下記からメールフォームにいけるぞ)
https://cgi.metro.tokyo.jp/cgibin/cgi-bin/fmail_input_disp.cgi?dep_id=ts02&scr_id=f001〈_opt=00
ネットカフェを利用しないネットユーザーの諸君。ネットカフェだけでなくネットそのものが犯罪のインフラとされて規制される前に、動こうではないか。
廃止に向けて、できる限りのことをしよう。