ディストピア TOKYO

アートの歴史は既存の秩序への問いかけ

by on 3月.12, 2009, under パブコメ

『「繁華街等における安全・安心の確保に関する考え方」
http://www.bouhan.metro.tokyo.jp/press/pdf_0902009_3.pdf

 それによると、ストリートパフォーマンスが「街の秩序を乱す行為」として禁止される恐れがあります。アートの歴史は既存の秩序への問いかけでもあり、アートに内在する「秩序を乱す」という「暴力性」が完全に否定されています。これは表象の貧困化であり「ナイフで人を刺す」以外の方法論で「街の秩序を乱してきた」アートの歴史、そしてそのような表現を路上にプロジェクションしているアーティストたちを排除することになります。これは「安全・安心」の都市設計とは矛盾します。
 また、公共空間におけるアートプロジェクトが今よりも自主規制が増大する事を懸念します。』

(品川区 現代美術家)


1 Comment for this entry

  • artNOMAD

    此形は、あまんじやくが何でも人に反對すると言ふ事に殘つてゐる。あまんじやくは即、土地の精靈で、日本紀には、天ノ探女(アマノサグメ)としての其話があり、古事記や萬葉集にも見える。やはり、何にでも邪魔を入れる、という名まへであらう。神々が土地を開拓しようとする時、邪魔をするのは、何時も天ノ探女である。即、土地の精靈なのである。此天ノ探女は、實に日本藝術の發足の源をなしてゐるものである。其爲事は、
    一 ものまね→藝能(舞踊)
    一 人に反對すること→狂言(おどけ)
    即、日本の藝術、尠くとも演藝の發生を爲すものである。

    折口信夫「鬼の話」折口信夫全集 第三巻 中央公論社
    *大正十五年、三田史学会例会講演筆記

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